茶道の心
”茶の湯は美しい”
日本の伝統文化である茶道は、
日常生活の中に侘びの心を取り入れたものです。
現代の私達は、毎日が忙しく、騒々しい世界に追いやられています。
暮らしは便利になり豊かになってきていますが、
精神的な落着きや心の豊かさを失っているのではないでしょうか。
抹茶のほろ苦い味が、”和敬清寂”の心構えで贅沢を許さない。
そんなものを日本人は誰もが心の底に持っているものです。
茶道は常識でもあります。
茶の湯では「陶芸」「漆芸」「織物」「墨蹟」「茶花」「禅語」など、
あらゆる分野での暮らしに役立つ知識を学ぶことができます。
ただ単に作法だけではなく、道具を楽しむことによって、
日常生活の楽しみが増すものです。
西洋にも東洋にもない日本独特の美しさがわかってきます。
野の花一つでもその色といい、つつましい姿といい、
茶室に一輪の花を活けると、
その素晴らしさが自分自身に納得されます。